渋谷・公園通りクラシックス [ ZIPANGU NEWS ] より
Pick Up Artist 〜 公園通りのアーティスト 向井千惠

　

今月の公園通りのアーティストは、硬い空気と柔らかい空気を不規則にまとい、胡弓を手に舞い、奏で、歌う表現者、向井千惠さん。

1. 胡弓、また歌や身体による表現との出会いについて聞かせてください。小杉武久氏(タージマハール旅行団)との出会いについてもお願いします。

   大学時代長野を旅し、松本の喫茶店で美学校小杉武久音楽教場生徒募集のチラシを見て、小杉さんの名前も知らないのに入学を決め、大学をやめて上京した。小杉さんが台湾ツアーをし、おみやげで二胡を持ち帰り弾き始めた。いきなり即興演奏から始めたので曲を弾くのは未だに苦手です(というかあまり練習しない)。Che-SHIZU(シェシズ)はロックバンドですが、初めはメンバー不定の即興演奏(パフォーマンスも含む)のユニットでした。自然に楽曲ができてきて、バンドになった。パフォーマンスや踊りも自然に出てくる動き。踊りは1988年舞踏のグループのツアーに加わったことがきっかけです。
   
   

2. 特にソロのとき、まず音を発しようとする行為の始動のエネルギーの源はどこにあるのですか？きっかけは何ですか？

   自分の意志、あるいは始原のエネルギーの流出。のメディア(媒体)たらんとする。より高く持ち上げんとする私の底力。弾かされようとする＝キャッチしようとする・・・というか、すでに入っちゃってます。
   
   

3. 即興のパフォーマンス最中、自意識は一時停止するのですか？または逆に、聴衆を意識することがありますか？それは表現にどういう影響をもたらしますか？

   トランスしつつも醒めている。自意識は常にあり、聴衆も常に意識している。というか自意識とは聴衆を意識しているということですよね。わたしはいつもしすぎるくらいしているんじゃないかと思っている。もっとそれを減らせば、より自由になれるのではないかと思っていますが。
   
   

4. ソロ、グループ、ワークショップといった、いまの活動をご紹介ください。その中で特に面白いと考えているものはなんですか？

   それぞれの楽しさがありどれも楽しいのですが、今はワークショップ(以下WS)に力を入れています。各地に何か表現したい、そういう人達と繁がりたいと思っている人が沢山いて、WSでそういう場を作ることにより、人や場の波動を高めていくことができます。私のWSは毎年末に主宰している“PERSPECTIVE EMOTION (透視的情動)”という、ジャンルを越えた即興表現のフェスティバルの様式でやっていて、くじ引きで組み合わせを決めます。初めて出会う人同士でも、表現する意志と柔らかい感性があれば、予想をはるかに越えたスリリングで楽しい時空間を作ることができます。そんな奇跡に近いようなことが、いつも起こりうるし、実際起こっています。フェスティバルはよりレベルの高いアーティストで構成されるので必見です。
   
   

5. 8月5日｢アフターイメージ2｣、9月24日即興演奏グループ｢打鈍 dadunr｣とご出演ですが、どちらも多様なジャンルとの即興。それぞれのみどころを教えてください。

   「アフターイメージ1」では5人のアーティストのそれぞれ違うジャンル(手法)で各自の行為を展開していましたが、坦々と有機的かつシンプルに展開するスタティックな空間を作ることができ楽しめました。2回目は更なる展開が待ち受けています！ 「打鈍」のコンセプトはドローン(通奏低音)を基調とする音中心のユニットです。が実際は違っています(笑)。今回のメンバーは山本精一、Christophe CHARLES、向井が決定していてあとは未定ですが、今迄になくおもしろい打鈍にしたいと思っていて、どういうメンバーを加えるか考えています。すごく楽しみです！
   
   
   

「私の楽器」

「胡弓」は総称で正式には私のは「二胡」です。でもほとんどの中国の二胡の奏法が私には耐えがたいものがあります。私の奏法の方が原初的で音質的には多くの人が聞きやすい音ではないかと思っています。

●スタッフを求めています●

プロデューサー、マネージャー、ブッカー、デザイナー、ホームページ作成、情宣、チラシ作り、チラシ配り、写真撮影、録音、録画、通訳など。

私の仕事を手伝って下さる志高い人を募っています。どうぞ御協力下さい！

連絡先：mukai@kilie.com

公園通りクラシックス Live Info

2005年8月5日(金) Afterimage2 [残像2]
出演：丸山亮(映像)/Reiko.A(dance)/平野晶広(dance)
向井千恵(胡弓,performance)/万城目純(映像他)
開場19:30/開演20:00
料金：予約\2,000 当日￥2,300 (共にドリンク別)
※ご予約はクラシックス03-3464-2701(夕方17:00以降)まで

2005年9月24日(土) 「打鈍 dadunr 」
出演：山本精一(guitar)/Christophe CHARLES(computer)
向井千惠(胡弓,dance)/ほか
詳細未定

　

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